スウェーデンの税金は本当に高いのか竹崎 孜
あけび書房 刊
発売日 2005-09
スウェーデンの税金から日本を浮き彫りに 2005-12-29
本書は「高負担」で名高いスウェーデンの税制度を考察することで、日本の税制度、そして社会のあり方に対して警鐘を鳴らす本です。
まず、税金とは社会の運営に欠かせない潤滑油であるとの考察から、大切なのは税金の額や負担率ではなく、その使い道と使い方であるという結論を出しています。そしてその使い道がスウェーデンでは社会保障や生活保障など国民生活の下支えに使われており、そのため国民の「可処分所得」が高水準になっています。逆に日本では税負担は比較的少ないものの無駄遣いだったり使い方が不明瞭だったりしており、また、本来は年金でまかなうべき将来のための蓄えや、国が負担すべき教育費などで国民の可処分所得が圧迫されて、人並みの暮らしのできない層が激増しています。そう考えるとどちらの方が「税金」が高いのか、驚くほど一目瞭然に分かります。
本書は著者の『スウェーデン?』シリーズの最終作であり、より日本の現実に照らし合わせ、事実だけではなく著者の主張や批判も書かれているので、読んでいて実感が沸き、分かりやすいと思います。前3作と併せて読むとスウェーデンについての知識も広がり、その裏であくせくしている日本の姿が浮き彫りになることと思います。
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